2021.11.17 公開
22/7、9人でのラストステージで全51曲を披露

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ついにたどり着いた、11月24日リリースの8thシングル「覚醒」ブロック。過去の衣装は、懐かしく当時を思い出させるも、着実な成長を重ねてきた彼女たちが今まとうべきは、真実を探し求める者の姿にふさわしいベージュのケープだ。表題曲には珍しい、前のめりなほど疾走感のある「覚醒」。夕日に向かって走るがごとくダイナミックなパフォーマンスで、それが才能やひらめきではなく、泥臭くぶつかりながら得られるものだということを感じさせる。憤りとともに燃える心からの叫びが、決意を帯びて響き渡った。さらに驚くべきは、このライブで初解禁となったカップリング曲である。全収録曲を通して、22/7の新たな始まりを予感させていたのだ。まずは、2021年ver.の紅白ユニット曲。「明正レトロポップ ~セピア色~」を掲げる紅組は「今年 初めての雪」で、指ハートやウィンクなど愛嬌盛りだくさんに一番ドキドキする恋の時期を歌い、可愛らしさを極める。対する「令成エモーション ~透色~」白組は、まさに「ヘッドフォンを外せ!」のタイトル通り、身を守る装備を投げ捨てる勢いで拳を振り上げ、ソリッドな低音のボーカルパフォーマンスで会場を揺らした。そして、再び全員が揃っての「Just here and now」。英語詞の始まりも珍しいが、宮瀬玲奈と白沢かなえが順番にセンターを担うアイドルらしさ満点の楽曲で、唇に指を添えて「キスのタイミング」をセンセーショナルに歌った。

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あと1曲を残すところで行われた、卒業を迎える3人の挨拶。差し入れを巡ってじゃんけんをするような他愛もない日々が思い返されるばかりだという武田愛奈は、昼公演の「神様に指を差された僕たち」で、ここにはいない東条悠希を担当していた高辻麗のメンバーカラーである紫のペンライトを振ってくれていたことに感謝し、彼女から預かったメッセージとともに「いざこの時間が来たら、ものすごく苦しいです。だけど新しい道に進むために、この景色を目に焼き付けてずっと宝物にさせてください」と、ステージに立つ幸せを与えてくれたファンを真っ直ぐに見つめる。心配を掛けることも多かった分、ファンやメンバーの家族のような優しさを人一倍感じてきた倉岡。ライブ中、ふと将来のことがよぎって振りを間違えてしまったと反省しながら、それでも「そんな美しい光景が見られた自分なら、何があっても生きていける」と微笑んだ。「恩返しの続きをしたいので、待っていてください」という言葉が頼もしい。卒業を発表してから、さらに22/7が好きになってしまったという海乃は、オーディションに落ち続けていた過去の自分にふれ「何もなかった私に出会ってくれて本当にありがとう」と、元気の源であったファンとメンバー、そして、キャラソンを歌いたいという夢を叶えてくれた戸田ジュンへの感謝を伝えた。「声優としてもっと頑張るため、これからは一人で歩きだします。でも、5年前のようにひとりぼっちではありません。みなさんと、また出会えるように頑張ります!」。

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ラストナンバー「いつの間にSunrise」は、倉岡をセンターとして卒業する3人が前に立ち、メンバーたちと思いを交わし合いながら歌われる晴れやかな目覚めの曲だ。「空のエメラルド」に継いで22/7の希望の象徴ともなった〝朝日〟が、まぶしい。それは、何にもひるまず飛び立つ者たちの決意そのもの。そんな仲間へのあこがれが、またグループの歩み出す力をくれるのだろう。門出を祝う紙吹雪舞う中で集合したメンバーの笑顔が、卒業写真のごとく心に残された。

「なあなあ、私が一番前で踊るって初めて見たやろ!」とドヤ顔で笑いを誘い「1日1回笑うって、約束してくださいね」と願ったのは、最後まで周りを気にかける倉岡らしい。「22/7も今日のライブも、ほんとに、ほんっとーーに楽しかった!」と、キャラクターと一緒になって湧き上がる思いを発した海乃。第一にメンバーのペンライトの色で喜んでいた武田が、自分の色である緑に光る客席にはしゃぐ姿も愛おしかった。花束を渡す天城サリーは「つらいこともいっぱいあったと思うけど、いつも笑っていてくれてありがとう」と、止めどなくあふれる涙とともに素直な思いを伝えた。

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