2021.07.24 公開
22/7、1stアルバムを引っさげ第1章の集大成となる東名阪ツアーを完走!

ソニー・ミュージックレーベルズ ©22/7 PROJECT  画像 1/9

 そして「今の22/7にとって必要な曲であり、みなさんに届けなければいけない曲だと思います。大切な人を思いながら歌うので、みなさんも大切な人を思いながら聞いてください」という白沢の言葉がすべてを物語っていたアルバムのリード曲「ヒヤシンス」。サビがメンバーそれぞれの個性を感じるセリフで構成された前衛的な楽曲は、群像劇のようなパフォーマンスを強みとする22/7のたどり着いた究極のかたちだ。残された1つの思いと、それに応える10の思い。両手のひらで作ったつぼみを開かせる振りが、1stシングル「僕は存在していなかった」を彷彿とさせながら第一章を結んでいく。その花は、涙とぬくもりによって、美しく咲いた。

 ツアーTシャツに着替えてのアンコール1曲目「風は吹いてるか?」。メンバーの手首には過去の衣装をモチーフとしたラバーバンドが巻かれ、これまでの軌跡とともに水色の力強い風を巻き起こした、さらに客席の熱いクラップにあおられ、風は渦を巻く。ラストナンバーは「未来があるから」だった。「過去はやり直せるか?」――。複雑にせめぎ合う思いを抱きながら、それでも彼女たちは〝今〟を選ぶだろう。そんな一つの答えすらも感じられる、真っ直ぐなまなざしに胸を打たれた。「以上、22/7でした!」。鳴り止まない拍手の中で深々と頭を下げた9人は、万感の表情で会場中を見渡す。

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 この後、ファンクラブ会員限定パートも配信された。「ナナニジメンバーに聞く!一問一答」と題された映像で、グループの次なる目標を聞かれたメンバーたちが口にした夢の大きさ、また、ステージ上で個々に語られたツアーを振り返っての思いは、第二章の扉からもれる光のごとく、希望に満ちたものだった。繊細な感情をつまびきながらも2時間半にわたって歌い踊ったメンバーのタフネスにも驚かされたが、さらに、ここでもう1曲披露するという限定配信初の試みも!昼公演は、本編でパフォーマンスされていなかった唯一の表題曲「僕が持ってるものなら」。そして、夜公演はこれからの22/7を表現した「空のエメラルド」。念願の大阪、名古屋公演を含む全5公演を経て、さらに堅い絆で結ばれた彼女たちのパフォーマンスは、深い夜を超えて昇る太陽のごとく、新たな物語の始まりに輝いた。

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〝永遠〟があるとするのなら、それは「信じる気持ち」と「愛おしさ」で編まれていく瞬間、瞬間に生まれる無限の可能性のことなのかもしれない。果てのない円周率の近似値を冠した彼女たちの証明は、この先も続く。

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