5月18日、名古屋・栄を拠点に活動するアイドルグループ・SKE48の6期生がZepp Nagoyaにて単独コンサート「SKE48 6期生Zepp Nagoya 単独ライブ2nd ~6期が好きだ~ Supported by ゼロポジ」を開催し、青木詩織、北野瑠華、竹内彩姫、日高優月、井田玲音名、鎌田菜月、熊崎晴香の7人が出演した。6期生が同地でライブを行うのは2019年9月11日以来2度目となる。また、5月末をもってSKE48から卒業し社会人となる竹内彩姫にとっては、同期7人で揃う最後のステージとなった。
【写真】SKE48 6期生、2度目の単独ライブ開催(12枚)
6期生が揃うと天気は必ず雨になる。台風が迫る中行った赤坂サカスでのライブのときも、横浜スタジアムで行われた48グループが一堂に会したフェスでも、前回のZepp Nagoyaのライブでも。この日も例外なく名古屋の天気は雨で、ライブの開催を祝福しているようだった。新型コロナウイルスの感染対策として、会場の定員を約1/3まで来場者を減らして行われた今回のライブ。客席には卒業を控える竹内彩姫のイメージカラーであるピンクのサイリウムをはじめ、各メンバーを表す色彩豊かなサイリウムがすでにあちこちで灯っていた。
1期生の衣装を着て『神々の領域』を披露 (C)2021 Zest,Inc. 画像 2/12
<7年前の光景と重なる『神々の領域』>
18時、TBSチャンネル1の生放送と合わせて6期生のライブは幕を上げた。そして、サプライズはその直後に起こった。暗転のステージにスポットライトが当たり、シルエットで浮かぶ7人の姿に神々しささえ感じた。セットリスト最初の1曲は『神々の領域』。この曲はSKE48の1期生のために作られた楽曲で、前回の6期生ライブでは、この曲を歌い継ぐ覚悟と共に披露し反響を呼んだ。今回は1期生が着用していたオリジナルの衣装でパフォーマンス。のちのMCで松井珠理奈から「衣装着ちゃいないよ。じゃないと着る人いないから」と許諾を得て、是非にと勧められたのだという。奇しくも7人の姿に、SKE48が初めて行ったナゴヤドーム(現:バンテリンドーム ナゴヤ)コンサートで、1期生7人が『神々の領域』を歌ったときの姿が重なる。前回のライブで自らの殻を破り、“グループを引っ張っていく”存在になると語った6期生。あれから2年、各々の成長と共に“グループを背負う”存在になるという新たな覚悟を示した。
「Zepp Nagoyaに帰ってきました!」とMCコーナーで北野が高らかに挨拶し、会場からは割れんばかりの拍手が送られた。すでに『片想いFinally』、『恋落ちフラグ』と立て続けに激しいダンスで会場のボルテージを上げ、青木は「楽しいですめちゃくちゃ!1曲目から頭の飾りが取れちゃうくらい動きました」と息を弾ませた。話題は1曲目に披露した『神々の領域』について。日高は自分たちがデビューした頃のことを思い出しながら、「この衣装を着てる先輩たちの輝きを直に知ってるわけじゃない!何年か経って自分たちが着てるってすごいこと!!機会を与えてくださった珠理奈さんには感謝しかないです」と衣装の“重み”に震えながら喜びを語った。また、同期と最後のステージを迎えた竹内は「どうしよう始まっちゃった!」と6人の顔を見つめながら話す。「最後という実感がそんなになくて、2回目のZeppだから1回目を超える勢いをみんなで見せなきゃという気持ちが強い。いざ、ファンの方の前に立つとまたZeppに戻ってこれたっていう実感が湧いてきて、ちょー楽しい!!どうしよう、住み着きたいぐらい楽しい!」とテンション高く思いを叫んだ。
『キスポジション』を披露するチームEの(左から) 鎌田菜月、井田玲音名、熊崎晴香(C)2021 Zest,Inc. 画像 3/12
『オレトク』を披露する(後列センター)青木詩織、(前列左から)日高優月、北野瑠華、竹内彩姫(C)2021 Zest,Inc. 画像 4/12
続くブロックでは各チーム別の楽曲を次々と披露。6期生が普段パフォーマンスすることのないチームSの『Parting shot』を全員でクールに歌唱。息の合ったスタンドマイクのパフォーマンスで会場の視線を虜にする。続いてチームEに所属する井田、鎌田、熊崎の3人でチームKⅡの『キスポジション』を可憐にダンス。チームKⅡには珍しいアイドルの王道を行く楽曲なだけに、リハーサルでは竹内から「命をかけて頑張って可愛く!」という指示があったというが、熊崎は「チームEの悪い癖でノッてしまった」とサビの振り付けを大手を降って全力で披露した。
一方のチームKⅡの青木、北野、竹内、日高はチームEの『オレトク』をアイドル全開で全力披露。再び7人が揃い、カミングフレーバーの『せ~ので言おうぜ!』を北野をセンターに元気よくパフォーマンス。声援がない会場でも、サイリウムの光でファンとメンバーのコールアンドレスポンスがしっかりと交わされていた。メンバーたちは胸の奥底から叫ぶ。「6期が好きだ!!」。
『金の愛、銀の愛』を歌う日高優月(左)と竹内彩姫(右) (C)2021 Zest,Inc. 画像 5/12
<後輩とファンへ向けた竹内のメッセージ>
ここからは竹内セレクトによる楽曲が披露される。
まずは初めて選抜メンバーに選ばれた『金の愛、銀の愛』を共に選ばれた日高とデュエットで披露。歌い出しは竹内の希望で普段なかなか披露されることのない2番からスタート。続いては2016年開催の「選抜総選挙」でアンダーガールズに選ばれ、歌唱メンバーに選ばれた『伝説の魚』、AKB48のアルバム『サムネイル』に収録された『青くさいロック』を全員で歌唱した。そして、『チャンスの順番』ではゲストに後輩メンバーの松本慈子(ドラフト1期生)、相川暖花(7期生)、上村亜柚香(ドラフト2期生)、倉島杏実(8期生)、大谷悠妃(ドラフト3期)、赤堀君江(9期生)の各期のメンバーたちが登場し、竹内とパフォーマンスを披露した。後輩メンバーたちと共に『チャンスの順番』を披露する竹内彩姫 (C)2021 Zest,Inc. 画像 6/12
後輩たちとのステージについて竹内は、「将来を期待しているのはもちろん、各期を代表してセレクトさせていただきました。この6期のZeppライブを見て、同期で一個のことを目指す素晴らしさを、同期の大切さを知ってもらえたらいいなと思って選びました」と理由を明かした。また自身のファンに対しても、「私が卒業するから『オタ卒』するっていう“さきぽんず”(竹内のファンの名称)のみんなもいたりするんだけど、こんなに素晴らしいSKE48の未来の子たちがいるから、今日で可能性を感じてこれからのSKE48を応援してもらえたら嬉しいなって思います。それに、ゼストに就職するからさー、オタ卒されちゃったら困るのよ(笑)!」と笑いも交えながら愛のこもったメッセージを伝えた。
懐かしの衣装に袖を通した6期生たち (C)2021 Zest,Inc. 画像 7/12
<『メンバーの夢が叶う瞬間を支えられる人になりたい』>
いよいよライブも終盤戦。北野の煽りにつられて会場のメンバーのボルテージもさらに高まっていく。ライブタイトルを象徴する『オネストマン』、『君のことが好きだから』で会場全体を盛り上げ、これまでいくつもの場面で披露されてきた研究生時代を代表する『夕立の前』を立て続けに歌い上げた。最後は『無意識の色』を歌唱し本編は終了した。