2021.04.11 公開
【ライブレポート】SKE48 高柳明音が届けるアイドル最後のステージ「幸せだったんです、本当に」

「SKE48アリーナコンサートin日本ガイシホール 私の兆し、皆の兆し ~あかねまちゅりだ!~」 (C)2021 Zest,Inc. / AEI   画像 1/13

4月10日、SKE48高柳明音の卒業コンサート「SKE48アリーナコンサートin日本ガイシホール 私の兆し、皆の兆し ~あかねまちゅりだ!~」が愛知県・日本ガイシホールにて開催された。

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2019年10月の卒業発表から一年と半年。遂に開催される卒業コンサートには寂しさと合わせて、高柳が作り出すステージへの期待が入り混じっていた。振り返れば2020年3月15日、本来であればこの日に高柳の卒業コンサートが神奈川県・横浜アリーナで開催される予定だった。しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大しつつあった当時の状況下を考慮しコンサートは延期に。その日、横浜アリーナから生配信を行った高柳は誰もない客席を眺めながら悔し涙を流した。
全国的な緊急事態宣言を経て、感染拡大防止策を徹底しながら、まずは劇場公演を無観客配信で再開。10月には3日間に及ぶ12周年コンサート「SKE48 12th Anniversary Fes 2020 ~12公演一挙披露祭~」を実施し、有観客公演の再開へと至った。復活の兆しが見えてくる中、2021年2月23日、改めて卒業コンサートの再開が決まった。開催地は日本ガイシホール。これまで多くのメンバーがSKE48を旅立っていったステージであり、高柳自身もメンバーを何度も見送ってきた。SKE48にとってゆかりのある大切な場所での開催は、予見されていたのではないかとさえ錯覚してしまう。そう感じさせるホール内に開演5分前、高柳の声が響いた。

「みなさん盛り上がる準備できてますか!?声は出せないんですけど、今日は日本で一番熱い“おまちゅり“になるんじゃないでしょうか!?みなさん最後までしっかりとついて来てくださいね!」と弾む声に、これから届けられるステージへの期待と高揚感が掻き立てられる。

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『overture』が明け、ホールの真ん中に設けられたステージに高柳の姿が浮かんだ。羽毛に包まれたような純白の衣装で『愛の数』をソロで披露した。この曲は高柳がリーダーを務めていた当時のチームKⅡに与えられた最初のオリジナル曲だ。はじまりの歌を優しい歌声で届ける高柳の目前には、会場に集ったファンからの暖かな黄色と緑のサイリウムが出迎えた。
曲が終わると大きく両手を振ったメンバーたちが行進しながらステージに集合。高柳によるこの日最初の煽りに合わせて特効が炸裂し、お揃いの赤い衣装で『兆し』を全員で熱唱。中央のステージには現在のチームKⅡのメンバーも集い、高柳のチーム愛を感じる一場面だ。「一年半。この景色をみたかったです。今日は思いっきり楽しみましょう!」と歓喜する高柳に合わせてメンバーも劇場公演以上にステージを揺らす力強いステップを踏みしめた。続けて『青空片想い』、『1!2!3!4! ヨロシク!』と自身が参加した初期の選抜曲を披露し、唯一の同期でSKE48キャプテンの斉藤真木子も法被を着て加勢。『恋のお縄』で高まるボルテージに、連呼される「ちゅり」のニックネームのリズムが鼓膜を心地よく刺激する。


【ライブレポート】SKE48 高柳明音が届けるアイドル最後のステージ「幸せだったんです、本当に」「SKE48アリーナコンサートin日本ガイシホール 私の兆し、皆の兆し ~あかねまちゅりだ!~」 (C)2021 Zest,Inc. / AEI   画像 6/13

最初のMCでは「本当にこの景色が見たかった!ファンの方がいるからこそこの盛り上がりを最初から出せているんだと思います」と有観客の客席を眺める高柳。「(卒業コンサートが)延期になって一年一ヶ月。卒業発表から一年半。48グループで最長記録らしいです。今日になったからこそできたこと、いっぱいあると思います。今日だからこそ出会えた人、見てくれる人がいると思います。セットリストに伝えたいことを全部盛り込んだので、どうか最後の1秒までしっかりついてきてください!」とコンサートにかける気合いを挨拶に滲ませた。

ここからのブロックは、期別やユニットで届ける楽曲に高柳が参加してステージを展開していく。まずは『夜風の仕業』を佐藤佳穂、野島樺乃と共に“ポロ家”の3人でしっとりと届ける。また、『今夜はJoin us!』では江籠裕奈がステージに登場。
江籠の「今日のちゅりさんは今までで一番キラキラしていて可愛いです」という感想に、高柳は「江籠さんはなんか大人の魅力出してきちゃって。悲しいけど超カワイイ!」と笑顔をにじませる二人のやり取りにほっこりする。また江籠は「ちゅりさんがいたからここまで頑張れました。“出会えてしあわせ!!“」と感謝の思いを手の甲に書いたメッセージと共に寄せた。
続く8期生とドラフト3期生はSKE48最高難易度のダンスナンバーである『Escape』を披露。張り詰めた空気にほとばしる緊張感がメンバーの表情からも伺える。事前の囲み取材で高柳は「2番は滅多に歌われないので、みんなで同じスタートラインで振り入れができる曲」として『Escape』を選択したという。その期待に応えるように、独特のステップを刻みながらダンスのカッコよさを全面に押し出し魅了した。中堅へと成長した彼女たちのプライドと努力を感じるシーンだ。サックスの生演奏をする古畑奈和と『予想外のストーリー』をセッションした高柳。これまで幾度となく“大人の世界”を共有してきた二人だが、今回はソーシャルディスタンスを保ちながらも、心地よい歌声と共に独自の世界観を築き上げた。



また、『光と影の日々』では先日卒業発表をした6期生の竹内彩姫へのサプライズが用意され、客席全体が竹内のメンバーカラーであるピンクへと染まった。「さきぽんが卒業するということで、内緒でピンクのサイリウムを指定させてもらいました」という心遣いに竹内は、「階段を登った瞬間からどんどんどんどん(サイリウムが)ピンクに変わっていくのが見えて、そこで最初に泣きました。私自身、大きな会場でやるコンサートがこれで最後なので、ピンクの景色が見れるとは思ってなかったので!」と感激した。
続いて、須田亜香里大場美奈がステージに現れ、“チームC”(一度目の組閣で付けられたチームKⅡの愛称)の楽曲である『2人だけのパレード』を、会場のモニターにMVを映しながら3人で歌唱。この楽曲が発表された当時、須田はチームSから移籍し、AKB48に所属していた大場はSKE48との兼任が発表されたばかりの頃だ。組閣によるチーム体制が大きく変わる中で互いに切磋琢磨してきた二人に高柳は「二人と過ごしたチームKⅡでの時間は短かったけど一生の思い出だよ!」と呼びかけた。

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