「SKE48アリーナコンサートin日本ガイシホール 私の兆し、皆の兆し ~あかねまちゅりだ!~」 (C)2021 Zest,Inc. / AEI 画像 7/13
都築里佳の英語のセリフが炸裂した『リオの革命』、『JESUS』と全体曲が続く中、11日に卒業コンサートを控える松井珠理奈がステージに登場。「ちゅり!卒業おめでとう!私も卒業だけど来ちゃいました」と手を振りながら高柳の元へと駆け寄る珠理奈。「“ちゅりじゅり“」と言えばこの歌を歌わずに卒業はできませんよ!」と、お互いに白組で共演した『コスモスの記憶』を歌い上げた。
再びのMCで江籠からセットリスト全曲に参加していることを告げられた高柳。「体力が本当にすごい!」とメンバーが口々にする中、同い年の須田からは「SKE48の最年長で29歳!私なんて一曲目で横腹が痛くなるのにすごいよ!」と驚きの声も上がった。
後半戦のブロックは高柳が「選抜総選挙」でランクインした楽曲を中心に構成され、初めて選抜メンバーに選ばれた『ハロウィン・ナイト』では、トロッコに乗りながら怪鳥モンスターに化けた高柳が会場のファンへ向けて手を振りながらアイコンタクトを交わした。続く『涙のシーソーゲーム』は共に当時の総選挙でアンダーガールズに選ばれた山内鈴蘭と歌唱。『抱きしめちゃいけない』、『#好きなんだ』を立て続けに歌い、続いて披露したのは『ヘビーローテーション』。この曲をチームKⅡがカヴァーしたバージョンが1stアルバム『この日のチャイムを忘れない』に収録されており、冒頭の「1!2!3!4!」の掛け声を高柳が担当していた。現在までに続く煽りの片鱗を感じられるコールを今回は贅沢に4回も行った。「当時は出オチだといじられてまして。しばらくやってなかったけど最後にやってやろうと思って」と後のMCで満足気に清々しい笑顔を見せた。
コンサートもいよいよ終盤戦。高柳を中心にメンバーが作り出す熱狂の渦を抱え込んだまま、SKE48でお馴染みのシングル楽曲を立て続けに熱唱。中でも『ごめんね、SUMMER』を高柳は当時のポジションで披露し、お馴染みの“くしゃ顔”も見せた。また、参加メンバー全員で熱唱した『パレオはエメラルド』のパフォーマンスは、やはり圧巻の一言に尽きる。
本編最後の楽曲披露を前に高柳は、「私にとってとってもとっても思い入れのある楽曲です。辛い時とか寂しい時とか心に寄り添えるようなそんな楽曲です」と曲紹介と合わせて『ラムネの飲み方』をしっとりと参加メンバーで全員で歌い上げた。ラムネをイメージした爽やかな青いサイリウムの海がガイシホールを包み込む。この曲の1番をチームKⅡが、2番をチームS、チームE、研究生と歌い継ぐ光景は、高柳の曲からSKE48の曲へと昇華する通過儀礼のようにも思えた。
「私が12年でたくさん歌わせていただいた大切な楽曲たちは、きっとこれからも皆さんの心に何かを残して・・・、辛い時に支えになったら嬉しいです」と涙を流しながら想いを伝えた。
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会場のファンの手拍子が重なりアンコールへとセットリストは進んだ。和装の卒業ドレスを着た高柳が再びステージに登場し、披露したのはソロ曲の『青春の宝石』。この日のために暖めてきた胸中の想いを歌詞にのせフルサイズで歌い上げた。ここであるサプライズが起こった。「ちゅりちゃん会いに来たよ!」とSKE48の卒業生で女優の松井玲奈がゲストで登場した。2人はユニット「14カラット」に選ばれた際の楽曲『バイクとサイドカー』を歌唱。「とっても可愛いね。お姫様」と和風の卒業ドレスを褒められ照れる高柳。お互いに見つめ合い、ぎゅっと手をつなぎながら歌声を届けた。会場の拍手に迎えられた玲奈は「緊張したよ!緊張以外の何ものでもないよ!」と声を高らかに久しぶりのステージを実感。高柳は「一回もリハーサルしてないもんね」とぶっつけ本番だったことを明かした。今回の共演は、昨年3月の卒業コンサートが予定通り行われていたら、玲奈のスケジュールの関係で実現しなかったという。「運命だなと思う」と感慨深く話す高柳。玲奈も「一年越しの約束を果たすことができました」と笑顔を見せた。「SKE48アリーナコンサートin日本ガイシホール 私の兆し、皆の兆し ~あかねまちゅりだ!~」 (C)2021 Zest,Inc. / AEI 画像 9/13
また、玲奈と歌いたかった理由を高柳は「玲奈さんはSKE48の歴史の一人じゃないですか。玲奈さんがいてくれたらかここまで頑張れたし、感謝もたくさんしていて、どうしても一緒に歌いたかったので、本当にありがとうございました」と感謝の言葉と共に述べた。玲奈も「高柳明音の人生はまだまだ続くので、こんなにお祭り騒ぎしている人間はいないと思うんですよ。ぜひ今後もこれからも高柳明音をよろしくお願いします」と、会場、配信で見届けるファンへ向けて、高柳への変わらない応援を呼びかけた。
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メンバーも再びステージに集結し、『会いたかった』、『道は なぜ続くのか?』を歌い上げた。最後の楽曲を前に高柳は、「アイドルは私が子供のときに思い描いた夢で、自分なんかがなれるわけないって諦めるときもありました。でも、運命なのかな?地元・名古屋にアイドルができて。最初で最後の賭けだと思ってオーディションを受け、今に至ります」とSKE48のオーディションを受けた経緯を明かした。「私を好きになってくれた人がいて、こうやって支えてくれる方がいて、一緒に頑張っているメンバーもこんなにたくさんいます。お見送りをするときは寂しくて、なんで先に行っちゃうんだろうとか、そんな気持ちもたくさんあったけど、12年やったらちゃんと一人前のアイドルになれたかなって思います。完璧なアイドルではなかったですけど、本当に私は悔いのない最高に幸せなアイドル人生でした」と感謝の想いと共にアイドルとして歩んだ12年間を振り返った
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また、この卒業コンサートを一緒に盛り上げてくれたメンバーに向けて、「このセットリストは考えているときも幸せだったし、みんながリハーサルで楽しそうに練習してくれたり、『この曲を一緒にできて嬉しい』とか、リハーサルのときから『泣きそうだ』って言ってくれる子もいたり、みんながいたから私はここに立ててます。私がここに連れてきたんじゃなくて、みんながここに連れてきてくれて一緒に立っています。アイドルはみんな一緒じゃなくて、辛いこと、なかなか上手くいかないこと、私はどうしたらいいとか、グループに必要ないんじゃないかとか思うこともたくさんありましたが、12年間やってきて、そのときのことも今に繋がってるなって思えるようになりました。今辛い思いをしてる子も、無敵状態の子も、みんながSKE48にいるからこうやってたくさんのファンの方に愛していただけて、これからも続いていくんだと思います」とエールを贈った。
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「私は本当に本当にSKE48に出会えて幸せでした。こんなにニコニコ終わるとは自分でも思ってなかったです。幸せだったんです、本当に」と噛み締め、巣立ちの時を迎えた。翼の付いた鳥かごのようなリフトに腰掛け、羽ばたいていく高柳。ステージには鳥の羽が舞い、ファンから事前に募集された『明音ちゃん!卒業、おめでとう!』の声と拍手が高柳を送り出した。