2月22日(土)から28日(金)の7日間、AKB48メンバーによる新ユニットによるライブ「2020 AKB48 新ユニット!新体感ライブ祭り」が東京・渋谷ストリームホールにて開催されている。
AKB48 新時代アイドルユニット「IxR(アイル)」©︎AKS 画像 2/8
初日を迎えた22日には大盛真歩、小栗有以、久保怜音、西川怜、山内瑞葵の次世代の注目メンバー5名によるユニット「IxR(アイル)」の公演が行われた。色とりどりの花々が咲くステージに登場した5人は『Teacher Teacher』でライブをスタート。センターはもちろん小栗だ。ヒールから伸びる美脚をちらつかせ、しなやかなパフォーマンスの中に蕾が開き始めた色気を交える。そのまま『モニカ、夜明けだ』を次シングルでセンターに大抜擢された山内が、『Generation Change』を西川がそれぞれセンターを担当。交代するセンターによって曲の印象に自らを馴染ませていく。
MCではユニット名の由来を「I=IDOL(アイドル)」、「xR=VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)などの総称」を合わせた造語と説明。次世代通信システムの5Gに特化した新たな拡張性を含んだAKB48の新たなカタチを込めた。小栗は今回のライブに向けて「今日は『IxR』として初めてのライブ。楽しみたいと思います」と意気込み、久保は「私たちの大好きな気持ちがみなさんに伝わるように頑張ります!」とアイドルオーラ全開で会場の空気をさらに暑くする。
AKB48 新時代アイドルユニット「IxR(アイル)」©︎AKS 画像 3/8
ここからはユニットコーナーへと進む。「みなさんが見てみたい“あんな曲”や“こんな曲”を披露させていただきます!」と大盛の言葉通り、まずはメンバーがそれぞれソロダンスでフロアのファンへアピール。そのまま山内がソロでダンスナンバー『野蛮な求愛』をステップを踏みながら、ステージを席巻するパフォーマンスで大きな存在感を魅せつける。続く『おNEWの上履き』を小栗(イエロー)、久保(ピンク)、大盛(青)のユニットで可憐に披露すると、『Blue rose』を西川がクールビューティーに決める。自作というマイクスタンドをエレキギターに見立てて掻き鳴らしながら、ポニーテールを思いっきり揺らしてサウンドに身を委ねた。
AKB48 新時代アイドルユニット「IxR(アイル)」©︎AKS 画像 4/8
英字新聞で顔を隠したメンバーがステージの両袖から現れると、ちょっとセクシーなアイドルナンバー『となりのバナナ』を久保と大盛のユニットが歌う。曲の間奏で大盛が放った「こじゃっぺ」(茨城弁で“バカ”)と久保と言い合う姿に見惚れてしまう。セットリストは『純愛のクレッシェンド」へと進み、歌詞の中に広がる世界観を山内、西川、小栗が情感たっぷりに聴かせる。間髪入れずに久保が『さときー』(わるきー)をツインテールにピンクの衣装という王道アイドルスタイルで歌い上げる。ホールいっぱいに広がる「さとね」コールに歌詞の『筋肉を触らせてよ』というキラーワードがかき消されてしまいそうだ。続く『てもでもの涙』は小栗と山内によるユニットで魅せる。共にAKB48のシングル表題曲のセンターを任されたからこその、ステージで放つ存在感に視線を釘付けにされる。そして、『ハート・エレキ』を大盛がソロで披露。小学生の頃から憧れていたという小嶋陽菜のセンター曲をリスペクトと、ハタチを迎えたからそ出せる魅惑的な仕草を含めて歌い上げた。
どちらかなんて選べない。久保と西川による『ハートの独占権』は絶妙なメンバーセレクションに心を掴まれる。そして、小栗は純白の衣装に袖を通して『シンクロときめき』を披露する。この曲は卒業生・渡辺麻友のソロデビュー曲だ。AKB48の王道アイドル像を確立した渡辺の楽曲を歌う小栗の姿から、改めてAKB48が紡いできた歴史の深さの一片に触れることができた。
AKB48 新時代アイドルユニット「IxR(アイル)」©︎AKS 画像 5/8
ユニット曲の感想を伝えるMCを終え、全体パートへと戻った「IxR」のセットリストは『重力シンパシー』から再びフロアのボルテージを加速させていく。『遠距離ポスター』『ずっと ずっと』と織り交ぜられる歴史ある曲たちと、次世代メンバーたちによる邂逅が謳われ続けた”次世代”という言葉を『現実』とする可能性を示しているようだ。「好き」の応酬が心地よい『大声ダイヤモンド』を終えて本編は終了した。
AKB48 新時代アイドルユニット「IxR(アイル)」©︎AKS 画像 6/8
するとファンから「IxRへの愛を込めて!」を音頭に「IxR」コールがストリームホールを包み込んだ。その声に導かれるように再びステージに現れたメンバーは『スカート、ひらり』を披露。そのまま『未来の扉』へと歌唱は続く。曲の間奏では「私たちは『IxR』は(AKB48の)14周年から始まり、AKB48単独コンサートでは大きなチャンスを頂きました。この5人が集められた意味を考え私たちは活動しています。それぞれがたくさんたくさん悩んできましたが、みなさんのおかげでここに立てています。チームも期もバラバラだけど、この5人が揃ったら最強のアイドルだと思います。AKB48の新しい未来を私たち『IxR』が切り開きます!」と宣言すると、フロアのファンからの歓声と共に暖かなクラップが贈られた。
最後の楽曲を前にライブの感想を一人ずつ述べるメンバーたち。
大盛は「5人での中で一番後輩で最初はドキドキしていました。レッスン期間も先輩が優しくて素敵な『IxR』に入れてよかったなって思いました」とここまでの道のりを振り返る。
久保は「この5人で歌って踊ってパフォーマンスできるのが楽しいと思いますし、ファンの方が時間を作って会いに来てくれて本当に嬉しいなって思います。これからもたくさん『IxR』で活動していきたいので、これからもみなさん付いてきてください!」と呼びかけるとファンから歓声が上がった。