2020.01.05 公開
まねきケチャ、松下の歌唱休止を越えて、5人が辿り着いたありきたりのその奥

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5人組アイドルグループ、まねきケチャが1月4日(土)、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で新年を記念したワンマンライブ『 LINE CUBE SHIBUYA de まねきケチャ』を開催した。

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5人が2020年の幕開けに選んだ舞台は「ロックの殿堂」、渋谷公会堂。新年を迎えたばかりながらシアター型のホールには1500人のオーディエンスが客席を埋めた。定刻通りに会場が暗転すると、ホールに鳴り響くのはグループのオーバーチュア。すぐさま歓喜の声がホールにこだまする。この日のステージは門松や赤い布といった正月飾り。祝賀的なムードに包まれた渋谷公会堂だったが、5人が登場すると音楽は止み、突如静寂が訪れる。そこに第一声を響かせたのは松下玲緒菜。“あたしの残りぜんぶあげる”をアカペラで歌い上げたのだ。

ライブアクトとしてのポリシーから口パクでのパフォーマンスを拒否し、年250本を超えるライブすべてに生の歌で向き合ってきたまねきケチャ。数回のメンバーチェンジなどさまざまな困難も、メロディを自身の声で歌い継ぐことで乗り越えてきたまねきケチャだったが、昨年12月、センターでありメインボーカルの松下が喉の不調からライブでの歌唱休止を告知。以後、松下はダンスのみでステージに立ち、彼女のパートをほかのメンバーがカバーすることでライブ活動を続けてきた。

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松下のアカペラに導かれて、ドラムロールとストリングスが爆音で絡み合うイントロが会場に轟く。アイドル戦国時代と言われた10年代を経て、シーンを支えてきたアイドルグループが相次いで解散する今。2020年という新たな1年を迎えるにあたり、自分たちのライブは覚悟の場であることを松下が高らかな独唱で宣言すると、渋谷公会堂は異様な熱気に包まれた。

その空気を背負いながら5人が畳みかけるのはライブの定番であるアッパーチューン“冗談じゃないね”、“キミに届け”。ラウドなビートと共に会場を揺らすのは客席から自然発生的に沸き上がるミックスの渦。続く“SPLASH”もタオル回しでファンには馴染み深い1曲だが、この日は曲中で5人が客席に降りてオーディエンスと同じ目線でパフォーマンス。ライブとは演者の一人芝居ではなく、演者と観客が作り上げていく生ものであることを改めて自覚させながら客席のボルテージを上げていく。

メンバーの自己紹介を挟みながら、5人は王道のアイドルソング“漫画みたいに恋したい”、デビューシングルの両A面となる“告白のススメ”と“愛言葉”、そして疾走感あるロックチューンである“一刀両断”と曲調も様々な楽曲を連打。アイドルならではのバブルガムポップ的な楽しさを軸にしながら、復帰したセンター松下を中心にした5人のパフォーマンスは今夜ここで歌い踊ることの一回性を客席と共有していく。

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