山口が「メディアではどうしても社会の課題や出来事が中心に取り上げられることが多い中で、前向きなことを届けられる番組ができないか――そんな思いから始まったのがこの番組でした」と語った。
長濱は「私は23歳から周さんとこのラジオを担当していて。放送開始から3年半の間に、いくつか人生の大きな選択をする場面がありました。そんな時に、周さんと一緒に読んだ本や、その本を通して周さんからいただいた言葉によって、自分の考えがアップデートされた結果、今考えうるよりよい選択ができた気がします。本当にこの番組に出会えて良かったです」と感謝を述べるとともに、リスナーの前で公開収録ができる喜びを伝えて、温かいムードで収録が幕を開けた。
今回は番組のコーナー「Key To Tomorrow」でも紹介し『未来を照らすコトバ』に収録されているキーワードをピックアップし、トークを展開することに。コーナーで初めて取り上げた「高原社会」について両者の考えを交わしたのち、第3章「リーダーの心得」に収録されている「サーバントリーダーシップ」の話題へ。
山口はリーダーの在り方について次のように話した。
山口:資料のコピーや議事録をまとめるなど、新入社員に簡単な仕事を任せるのはもったいないと思っていて。もっと大きな仕事や役割を任せれば、若い人たちが能力を発揮できるのではないかと考えています。そのためには、僕らの世代が「思い切りやってみろ」と積極的にチャンスを与えるべきです。
続いて、長濱が問いを投げかける。
長濱:「失敗するかもしれないけど、この人に任せてみよう」と思う人に共通点はありますか?
山口:あります。一番の判断基準は情熱です。特に、ベンチャー企業は必ず大変な事態に直面するので「もっと大きなことにチャレンジしたい」という情熱の持ち主じゃないと、困難を乗り越えられないと思います。
また、出世する人には特徴があると山口はいう。
それはIQの高さや地頭の良さなどではなく「他人にお願い事ができる人」である、という話に会場からは感嘆の声が起きたのが印象的だった。