その後、輪島市の南志見地区に昨年末できたばかりの南志見市場を訪れた倉木。能登を元気に、能登に再び人を集める活動に尽力する奥能登元気プロジェクトの奥田和也代表より、同席した輪島市の坂口茂市長と共に、被災からこれまでの歩みについて説明を受けた。
震災直後の南志見地区は傾いている建物がほとんどで、この日金沢からの道のりで倉木も通ってきた国道249号も塞がった。それでもなんとか復興を、という矢先に水害が起こったという。
今も被災が分かる建物や道路が多く残る現状を実際に目にしていたものの、それでもスクリーンに映し出された震災直後の写真などと比べると、現地の人たちの尽力で変わってきていることを知り、そして、前を向いて歩む地元の人たちの姿を目の当たりにした倉木は、それを踏まえ、湧き出る思いをゆっくりと語った。
『HAPPY WOMAN FESTA 2025 ISHIKAWA』(C)達川範一 画像 4/8

「あの震災からいろんな変化があったと思います。悲しみを乗り越えなきゃいけない時、まずは泣いていい、しっかり泣いて、その後、乗り越えた時に幸せがその先にあると思います。喜怒哀楽全てを感じ、自分を責めずに、そのままでいいんだと受け入れていただきたいです。ここにくるまでとてつもない苦労があったと思います。この輪島の魅力をたくさんの人に伝えたいし、音楽で少しでも力になれたら。さらに元気な輪島になるビジョンが浮かんでいますし、皆さんの頭にも浮かんでいると思います。一人一人の前向きな気持ちが動かしていくと思うので、決して1人じゃなく、繋がって進んで行けたらいいなと思います。2006年にツアーで訪れた以来の輪島ですが、その時も皆さんが熱い情熱を持ってきてくれた記憶があります。今日もこういう時間を持てて、皆さんから逆に元気をもらいました。明日(8日)のライブ、この場所にもオンラインで中継がつながりますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。」
そう思いを語り、自身のファンと心を繋ぐように大切にしてきた楽曲「chance for you」をアカペラで披露すると、会場に集まった現地の人たちから大きな拍手が起こった。
その後、集まった一人一人との写真撮影や握手に応じ、倉木や参加者お互いに笑顔の絶えない時間となった。
『HAPPY WOMAN FESTA 2025 ISHIKAWA』(C)達川範一 画像 6/8
