2023.12.08 公開
円谷映画祭2023 Part2、公開記念トークイベント/庵野秀明が登壇

庵野秀明(※提供画像)  画像 1/1

円谷プロダクションは、創立60周年を記念して、円谷プロの代表的な作品をセレクトして上映する「円谷映画祭2023」を11月17日(金)~11月30日(木)に<Part1>、12月1日(金)~12月14日(木)に<Part2>を、それぞれ《2週間限定》で開催。

映画祭では、庵野秀明氏セレクションによるエピソードを劇場の大スクリーンで特別上映。

<Part1>は、昨年2022年に放送開始55周年となった『ウルトラセブン』の4K上映が行われ、大盛況の中終了。

12月1日(金)からの<Part2>では、今年放送開始50周年の『ウルトラマンタロウ』の特別上映がスタートし、さらに先日情報が明かされ話題を呼んだ、石坂浩二氏が不思議な作品が鑑賞できる映画館の支配人役で出演する『空想特撮シリーズ ウルトラマン 4Kディスカバリー』から、1エピソード「生命のものがたり」が先行上映されるなど、ウルトラファンにはたまらない魅力たっぷりの充実のラインナップとなっている!

この度12月7日(木)に、庵野秀明氏が『ウルトラマンタロウ』の魅力を熱く語るトークイベントが実施された。

懐かしの4エピソードの上映を終え、会場では大きな拍手が沸き起きる中で登場した庵野秀明氏。

『ウルトラマンタロウ』のBGM「ZATスクランブル」と共に登場すると「いい音楽ですよね~」と一言。

早速会場を温めてイベントはスタートした。

 

 

1973年の放送開始から50周年の節目の年となる『ウルトラマンタロウ』。

『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』などを観て育ったという庵野氏だが、当時中学生、13歳の頃に放送された本作との出会いについて「中学生になると『特撮は子供向け』と、周りでも観る人間が少なくなっていて。

たぶん、学校のクラスでタロウを観ていたのは僕だけだったと思います」と振り返る。

放送当時はすぐには作品の良さがわからなかったという庵野氏だが「大学生ぐらいになってようやくその素晴らしさがわかってきました」と、中学生当時には分からなかったが、大人になってようやく魅力的に感じたと明かす。

一方で、初めて第一話が放送された当時を思い出し「タロウの第一話を観た時はびっくりして『こんなに特撮すごいのか!』と、とにかくかっこよかった」と最初の印象を語り、また、本編もさることながら阿久悠氏が作詞したオープニング主題歌についても「オープニングから、映像もほんとにかっこよかったし歌の内容はさすが阿久悠先生。素晴らしいですよね」と、映像にも、音楽にも衝撃をうけたというエピソードを披露。

また、ウルトラマンタロウや宇宙科学警備隊(ZAT)の隊服デザインにも触れ、「タロウは角が2本立っているのがかっこいいし、ZATのデザインも、疑似科学の理屈につながっているようなデザインがなんともかっこよかったです」と、ビジュアル面のかっこよさについても褒めちぎりだった。

その後話題は、自身がセレクトした各エピソードの話に。

いわゆる「昭和第二期ウルトラマンシリーズ」として『帰ってきたウルトラマン』、『ウルトラマンエース』に続き放送された『ウルトラマンタロウ』。

 

 

今回は特撮に重きを置いてセレクトしたという庵野氏だが、まずセレクトした記念すべき第一話について、「第一話はやっぱり特撮がすごいですよね」とそのクオリティの高さに圧倒された思い出を語り、その後もテンペラ―星人やドロボンといった「タロウといえば」というような印象的な怪獣の名前も上げて回顧。

続いてセレクトした第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」という、タイトルからしてもセンセーショナルな回を上げ、作品の特徴でもあるZAT隊員の明るさが目立つエピソードが多い中で、時折描かれるシリアスな展開も『ウルトラマンタロウ』魅力の一つだと語った。

イベント中も再三、本作の特撮の凄さを口にした庵野氏だが「私は『ウルトラマンタロウ』と『ウルトラマン80』が、「二大凄い特撮」だと思っていて、『センスのタロウ、技術の80』だなと」と、2作のちに制作された作品と共に名前を挙げ、今も昔も変わらず特撮に心躍らせる自身について「大人になれないまま、ずっと子供のままここまで来ました」とおどけてコメント。

さらに会場を見渡しながら「ここには『ウルトラマンタロウ」の良さに気付いている方々が集まっていると思います」と語り掛け、自身も特撮ファンの一人として、この日集まったファンと交流する一幕もあった。

今回のセレクションでは55周年だった『ウルトラセブン』のエピソードだけの選出になる可能性もあった中、50周年のこのタイミングで庵野きっての願いもあって実現した『ウルトラマンタロウ』の上映。

最後に「これからも変わらず、ウルトラマンシリーズを観続けていただきたいです」と、会場のファンに向けて想いを伝え「タロウ愛」を熱く語り尽くしたイベントを締めくくった。

庵野氏がセレクトした『ウルトラマンタロウ』に加え、『空想特撮シリーズ ウルトラマン 4Kディスカバリー』の1エピソード「生命のものがたり」上映も行われる「円谷映画祭 2023」。

ファンにはたまらないラインナップとなるこの機会に是非劇場に足をはこんでいただきたい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
WWSチャンネルの人気記事をお届けします
【あなたにオススメ記事】

関連記事