2023.11.12 公開
稲垣吾郎、新垣結衣ら豪華キャスト集結!映画『正欲』公開記念舞台挨拶レポート

(C)2021朝井リョウ/新潮社(C)2023「正欲」製作委員会  画像 1/10

そんな様々に異なる背景を持つ5人のキャラクターたちの関係が、やがて意外な形で交錯していく本作。キャスト陣との共演シーンが多い主演の稲垣は、「みなさんが劇中で僕を見る時と、今登壇されている時の目の光り方が全然違っていて(笑)」とあまりのギャップに驚きを隠せない様子。それを聞いた新垣は「それは今の稲垣さんと作中の稲垣さんも違いますよ」と小声で応酬する。稲垣は特に新垣演じた夏月役について「新垣さんはガッキーではない目の輝きをされていて、共演シーンは長くはないですが、すごく印象的でした」と振り返った。対する新垣も、「稲垣さんとご一緒できたシーンが、出会いとクライマックスのシーンとで、お互いに全然違う顔を見せる画面で、ぎゅっと濃密な時間を過ごせたと思います」とコメントした。

メガホンをとった岸監督は、「編集していて、切るのが惜しいカットがいくつもありました」と語り、「みなさんの演技に何重にも奥行きがあって、感情のゆらめきやグラデーションが見えるというか、見入ってしまいました。難しいテーマを俳優部のみなさんが真剣に考えてくれたので、編集ではこのセリフに対してどういう表情を映そうかとか、選ぶのもとても楽しかったです。そしてこの映画ではカット割りをせずに撮っているので、キャストのみなさんには、シーンごとにある時間を生きていただきました。完成した映画に収めているみなさんの表情は、僕の中ではそれぞれそのシーンのベストショットです」と熱弁。稲垣は「完成した映画を観て、自分でも観たことのない自分の表情を感じることがありました」と納得したように語り、新垣も「今回の現場では撮影中の映像を見せてもらうことをしていなくて、どんな風に自分が映っているか全く考えていなかったんです。だから『こういう顔をしていたんだ…!』と驚きましたし、自分の目で見るのとレンズを通してみるのでは印象も違いますし、本当に素敵でした」と岸監督の手腕を絶賛した。

最後には、稲垣、新垣、そして岸監督から、全国のファンへメッセージが贈られた。稲垣は「観る方それぞれの感じ方や視点があると思うのですが、最終的には、人が誰かと繋がること、繋がった人を愛すること、そして自分を愛することの大切さを肯定してもらえる、とても美しい映画だと思います。本当に大切な作品なので、ひとりでも多くの方に観ていただきたいです」、新垣は「この作品に出会ったことで、登場人物たちのような気持ちを抱えながら生きている人が今も必ずどこかにいて、それがどういうことなのかというのを考え続けていきたいなと思ったんです。あらためてそう思うきっかけをいただけたことにすごく感謝しています。観てくださったみなさんにとっても、心に届くような、何かのきっかけになるような作品になれば嬉しいです」、岸監督は「この作品にはいろんな思いを込めています。言いたいことは至ってシンプルで、人が生きるための力というのは何なのかということを、みんなで真剣に考えて作りました。ひとりでも多くの方に観て、考えて、映画を観終わって話をしていただければと思います。そういう、映画を観終わった後の優しい時間も大切にしたいなと思っていますので、この作品をぜひよろしくお願いいたします!」とそれぞれ力強くコメントした。

傑作か、問題作か――。日本映画界を代表する実力派俳優が集結し、いま、この時代にこそ必要とされる、心を激しく揺り動かす、痛烈な衝撃作誕生!映画『正欲』は、大ヒット上映中。

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