Q.岡崎紗絵さんとの共演はいかがでしたか?
岡崎さんは、初めて会った時から前のめりというくらい「玲奈さんのことを教えてください!」みたいな、「菜穂子がいる!」と感じるくらいぐいぐいきてくれました。
Q.倉島颯良さんとの共演はいかがでしたか?
倉島さんとは本が好きという共通点があったので、お互いに今読んでいる本や好きな本を共有し合うというのが、ある意味姉妹でもあり得そうな関わり方だなと思っていて、撮影の待ち時間が嬉しかったです。彼女が待機場の畳の上で寝ているのを見ていると、すごく微笑ましい気持ちになりました。
Q.黒沢あすかさんとの共演はいかがでしたか?
黒沢さんもすごく強い想いを持ってこの作品に臨んでくださったというのを、クランクアップの時に知りました。「年齢を重ねていっている自分にこういう大切な役を任せてくれた監督に感謝しています」と涙しながら語ってくださって、その想いはお芝居から伝わってきていました。姉妹に関わってくる大事な役を演じることができて嬉しかったというお話をして頂きました。撮影中、黒沢さんには、包容力みたいなものがずっとあったんです。そこに甘えていた部分があったのですが、それが腑に落ちました。完成した映画を見て、黒沢さんと一緒に演じたシーンも大切な場面になっているなと思いました。
Q.佐賀での撮影はいかがでしたか?
緑が多いところや田んぼの中や茶畑などのロケ地に行って、監督がこのタイトルをつけた理由だったり、緑の多いところで撮影したいと言っていた理由がわかった気がしています。響子が生まれ育った場所でもあるので、彼女のこれまでの人生のことを感じることができて良かったなと思います。響子の実家も、趣があって、時間が刻まれている感じがすごく良かったです。
Q.完成した映画を観ていかがでしたか?
撮っている間は場面場面で起きていることを感じるのに精一杯だったんですけれど、完成して繋がったものを観た時に初めて夏都監督が何を表現したかったかが明確に見えた気がしています。引きのカットが多い作品なんですけれど、だからこそ、監督が一番伝えたいことになると、登場人物のクロースアップが増えるんです。そのメリハリが面白いなと思いました。
Q.本作の見どころはどこだと思いますか?
人と人との関わり方というのが、複雑ではあるんだけれども、繋がった時に人が生きていくことの難しさと美しさというものがこの作品の中で描かれている気がします。人と人同士が繋がった瞬間をぜひ見ていただきたいと思います。
Q.読者にメッセージをお願いします。
一度だけでなく、二度三度観るととても面白い映画だと思っています。それは、「二度三度観て欲しいです」ということではなくて、とても考察し甲斐がある作品だと思うからです。謎の部分が多かったり、登場人物一人一人の表情にしても、なぜこの時こういう顔をしていたのか、それがどこに繋がってくるのか、過去に何があったんだろう、ということが、考えれば考えるほど面白い作品だと思っています。なので、一度観て、作品の大枠を知った上で、二度三度観ると、作品をよりよく知ることができたり、描きたかったことの本質をさらに深く知ることができるんじゃないかと思います。
