Q.大倉さんが目指すサロン像、美容師像を教えてください
サロン像については、目指していたところが昨今のコロナの状況下で再確認できました。今までお客さまの一部になるという理念でやってきました。大げさな話、その方の時間の中にいかに関われるかということでやってきたのですが、緊急事態宣言の中で政府に美容室が必要な場所と認められ、お客さまから「無いと困る」とのお声をたくさん頂いて自分たちの理念を達成していたと再確認することができました。
改めて原点に立ち返り、いかに必要とされるのか、生活の一部になれるのかという点を目指したいと思っています。そしてその価値をいかに高めていくかをスタッフのみんなで話合っています。
美容師像としてはニューヨークへ研修で行ったのですが、ニューヨークでは美容師の社会的地位が高く、ニューヨークという場所もあるけれど料金も高かったです。美容という業種の価値が高く、認められている職業だと感じました。料金をただ上げていくのではなくて、もっと社会的に地位を高めていきたいと考えています。
それに僕が若かった時代は、安月給で手が荒れて、ご飯が食べられない状況で育ったので、今いる社員はそうゆう目に合わせたくないし、もっともっと「美容師ってすごいね!」「かっこいいね!なりたいな!」と思ってもらえるように目指しています。
Q.美容師として大切にしていることを教えてください
常にアシスタント時代から劣等感を感じ続けて、負けを知るという事を原動力にしてきました。比べるのは良くないって言われますけど、他と比べることで自分たちの立ち位置を知り、足りないことが明確になり、良いことも見つかります。負けを知って、それを原動力にして課題を見つけてを繰り返すというのが、モチベーションや全体の結束力に繋がっていると思っています。
それと、美容以外の事や興味がないことを知るという事も大切にしています。色んな情報はサロンワークに活きます。お客さんは色んな仕事や趣味があって、いろんなことを知ることでどんな話でも合うようになっていきますし、美容にも繋がってくるのでこれからも色んな事に興味を持っていきたいと思っています。
Q.お客様の魅力を引き出すために見るポイントはどこですか?
もちろん似合うスタイルを作るのは出来て当たり前で、僕がカットとかを教えるにあたって一番大切にしているのが襟足と斜め後ろから見た角度を一番ポイントにしています。
人って常に見られている部分って後ろ姿だと思います。後ろ姿の美学というのがあって、後ろから見てかっこいいプロポーションは前から見てもかっこいいですし。襟足の作り方や後頭部の作り方、横から見た奥行きがいかに似合うかをポイントにしています。