「全てはこの曲から始まったんだ。」

今回のアルバムの源流になった曲と若旦那が語る『トンネル』。その歌声が圧倒的な光を放ち前へ進む道を導いてくれる。始まりに相応しい1曲だ。

「行きますか！俺の反逆の狼煙（のろし）は今上がった！」勢いを更に加速させて、新たな若旦那スタイルが提示された『反逆』へと繋いでいく。『ビシバシ純情！』ではコーラスとサックスをメンバーに加え更にサウンドに厚みが増していく。まさに音を楽しむ音楽。オーディエンスは音楽に合わせて心地よく身体を揺らした。

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「ガキの頃は、でっかい男になってやろうとかそんなことばかり考えていた。けど最近解ってきた事があってさ、でっかくならなくていいんだって。所詮俺たち人間ちっちゃいんだって。ちっちゃいもの同士が必死に肩寄せ合って慰め合って生きていけばいいんだって。そうしたら心が楽になってきちゃってさ、別に偉くならなくても、立派にならなくてもいいんだ。そう思ったらどんなビートでも乗れるようになった・・・どうせ小さきものなんだから、もう心軽くして生きていこうぜ！そうしたら軽くなって音楽に乗ってドンドン楽しくなっちゃうからさ！」

熱いメッセージと共に始まったのは若旦那4thシングルで自身初のアニメタイアップ曲にもなり話題を呼んだ『負けるな小さきものよ』。全てを吹き飛ばす凄まじいエネルギーが会場を包んでいく。

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『つきおと』で軽快なサウンドを聴かせたと思えば、しっとりと真っすぐなラブソング『サンタクロース』が歌われ、そして逆境をチャンスに変えていこうと道を切り開いていく『試練だ！』と続く。本当に今回のアルバムは様々な音楽、メッセージを聴く事が出来ると実感する。

そして気がつけばあっという間にライブも終盤。アルバム曲もあと3曲。

「2015年は人との愛、そんな事をずっと考えていた1年でした。俺はどんな歌手になりたいんですか？って聞かれた時に、政治とか悲しい歌をロマンチックに歌えるような歌手になりたい。そうインタビューで答えた事がある。
一人の人を愛する事、それが一番の平和で、そこで調和をとる事が一番大事なこと。そんな君と僕の話が、日本と他の国との事になればいいなって。喧嘩とか色々あるかもしれない、けど話し合えば解り合える。君と僕の間には国境なんてないと思っている。」

若旦那の想いと共に『国境』が歌われる。大きな愛に会場が包まれた所で『アカペラ』ではその歌声が静寂の会場に響き渡る。その一音一音が心に伝わっていきオーディエンスはその想いをしっかりと受けとめていた。