「世界中のどこよりも騒ごうぜ!」という川上洋平のアジテーションで始まったライブは、「Boo!」「Girl A」の2連射で、開演前から興奮を 抑え切れなかったオーディエンス達のテンションを更に高めると、1人目のゲストボーカリストとして金廣真悟が登場。Stereophonicsの 「The Bartender And The Thief」を披露した。金廣と川上は息のあったハーモニーを聴かせながら豪快にギターをかき鳴らし、そのまま [Alexandros]の「Kids」へ。金廣はアウトロで伸びやかなロングトーンを轟かせると、フロアに向かって笑顔で軽く一礼。「最終日だから寂 しい」と話す彼から、今回のライブの充実ぶりが伝わってきた。続いて登場した内澤崇仁とは、[Alexandros]の「Run Away」をコラボ。内 澤が奏でるアコースティックギターとハイトーンボイスが絡みあうことで、躍動的なサウンドに瑞々しさを与えていた。続けて内澤と川上 の2人でandropの「Shout」をアンプラグドで披露。椅子に腰をかけ、力強くも暖かい歌声をフロアに届けると、会場からは一際大きな拍 手が送られていた。菅原卓郎とは、9mm Parabellum Bulletの「Discommunication」をプレイ。轟音を巻き散らしながら前のめり気味に激 走し、[Alexandros]の「For Freedom」では、途中で演奏をストップさせ、「いけるか!いけるか新木場!」と菅原が絶叫。灼熱のパフォー マンスを繰り広げた。また、9mm Parabellum Bulletの「Black Market Blues」の出だしのみを披露する場面も。終始オーディエンスを激し く興奮させ続けていた。
photo by KAZUKI WATANABE 画像 3/8
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「次は我々の番ですかね?」と、ホストである[Alexandros]は、「レア曲やってもいいですか?」と「Waterdrop」を披露したり、新曲の 「NEW WALL」と「I want u to love me」を、4月20日の発売に先駆けてプレイしたりとオーディエンスを喜ばせていたが、ライブ中、最も スペシャルだったのは、ゲストボーカリストのみでなく、観客もステージに“Welcome”した場面だった。
今回の『Welcome![Alexandros]LIVE 2016』では、フロアにいるオーディエンスの中から、大阪ではベーシストを、名古屋ではドラマー をステージにあげて一緒に演奏していたのだが、最終日の東京では、なんとサポートキーボードも含めたボーカル以外の全パートを総 入れ替え!選ばれた幸運な5人のプレイヤー達を「大丈夫!失敗しても関係ないから」と川上がリラックスさせつつ、メンバーが温かく見 守る中、「ワタリドリ」のワンコーラスを無事完走。曲を終えると、ゲストボーカリストの3人がローディーとして楽器を受け取るというサプラ イズもあり、「普段はこんなこと絶対しないから!」という川上の言葉通り、いつもの[Alexandros]のライブとは違ったアットホームな光景 となっていた。
photo by AZUSA TAKADA
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